先月の中旬になんとなく風邪っぽくなり、
市販の葛根湯を飲みながら、忙しい一週間を終えた日曜日のこと。
だましだまし来た風邪が、いよいよ悪化したようで
私の機嫌は最悪。売り言葉に買い言葉で些細なことから彼と喧嘩になり、
相当頭に血が上った彼は、家を出ていってしまった!!
その夜、熱が出て本格的にダウンした私。
そこへ母から電話があり、
「え?風邪?熱があるの?あら大変! ◯◯ちゃんは?(彼のこと) 今日はお仕事?
え?帰ってこないの? 電話は? え?喧嘩したの? いやぁねぇ。え?それで?....」
と、なんとなく全てを聞き出して
「とにかく、寝なさい。お大事に!」となったのである。
次の日、病院から帰ってさらに熱が上がって寝込んでいると、母がポトフの差し入れを持ってきてくれた。
具合の悪い時に、こういうのって涙が出る程嬉しいものです。
が、母が気になっているのは彼の家出のことのよう。
「電話あった?え?ないの??あらひどい。電話したの?え?どうしてしないの?
ねぇ、あなたが風邪だって知ってるの?」
あげくの果てには、
「ママがメールしてあげようか?え?ダメなの?どうしても?」
ママ、熱がさらに上がりますので、そろそろ眠らせて下さい......
そしてお互い意地をはり続けたまま数日が過ぎ。
ある日母は私の大好きなお稲荷さんを作ってきれくれた。
それと、可愛いひなあられを買ってきてくれて
「ほら、◯◯ちゃんが買ってくれたお雛さま、飾りなさい!
ね。で、電話しなさいよ! メールでもいいじゃない? ね?」
水曜日になっていたし、
わが家を占拠している私が立場的に強いわけだし。
お雛さまを納戸から引っ張りだす元気はまだなかったけれど
母の言うようにお雛さまを飾ったら、
なんだか上手く仲直り出来る気がした。
そんな可愛いことするの?と思いつつ。
思いつつも仲良さそうな雛あられを見ていたら
それもいい気がしてきたのである。
ごめんなさいのメールをしたら、すぐに彼は帰ってきた。
りんごやらみかんやら冷凍うどんやら色々買って。
なんだかちょっと嬉しそうだった。私が素直に謝るなんて滅多にないことだからかも。
この仲直りは母とお雛さまのおかげである。
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